離職票が届いたけれど、書類の名前だけでは次の行動が分からない。そんなときは、最初に「今、働ける状態か」を分けて考えると相談の入口を整理できます。
雇用保険の基本手当は、退職した人に自動で振り込まれるお金ではありません。働く意思と能力があり、求職しても仕事に就けない状態であることなどが受給の条件です。病気や育児などですぐ働けないときは、同じ手続きを急ぐのではなく、受給期間延長などを相談します。ハローワーク・基本手当について
まず、自分の相談の入口を選ぶ
| 今の状態 | 最初に確認すること |
|---|---|
| 離職票が届き、働ける状態 | 記載を確認し、管轄ハローワークへ受給手続きを相談 |
| 交付を希望したのに届かない | 会社に処理状況を確認。手続きされない・督促しても未着ならハローワークへ |
| 病気や育児などですぐ働けない | 現在の状態と見込み期間を伝え、受給期間延長の対象かを相談 |
今月の支払いに困る場合は、この順番が終わるのを待たず、後半の生活費の相談先にも連絡できます。
基本手当の受給要件は、原則として離職の日以前2年間に被保険者期間が通算12か月以上あることです。倒産・解雇等の特定受給資格者や特定理由離職者は、離職の日以前1年間に通算6か月以上でも要件を満たす場合があります。期間だけで受給が決まるわけではなく、働く意思・能力なども確認されます。ハローワーク・基本手当の受給要件

離職票で確認するのは、日付・賃金・離職理由
一般的な受給手続きで使うのは「離職票-1」と「離職票-2」です。届いたら、氏名や離職日、記載された賃金、離職理由を確かめましょう。複数の勤務先の離職票が手元にある場合は、短い勤務期間のものも含めて相談へ持参します。
記載と自分の認識が違う場合、無理に納得したことにせず、契約書や当時の連絡など確認できる資料を整理して窓口へ伝えます。基本手当の受給資格や離職理由の扱いは、本人の呼び方だけで確定するものではありません。
私は確認メモを作るなら、「違うと思う箇所」「自分が覚えている経緯」「確認できる資料」の3欄に分けます。長い説明を書き上げるより、どの記載を相談したいかが見える形です。これは相談準備の提案で、記入が終わるまで相談できないという意味ではありません。
働ける状態なら、住所を管轄するハローワークへ
受給手続きでは、離職票の提出と求職の申込みを行います。まず管轄のハローワークを確認し、現在の必要書類と受付時間を調べてから出かけます。代表的な持参物は次のとおりです。
- 離職票-1・離職票-2
- マイナンバーと本人確認の書類
- 本人名義の口座を確認できるもの
- 写真など、窓口の案内で求められるもの
厚生労働省の案内では、手続きと以後の支給申請ごとにマイナンバーカードを提示する場合、写真を省略できるとされています。カードの有無などで準備が変わるため、一覧だけで判断せず現地の案内を確認してください。厚生労働省・受給手続きQ&A
相談では「自分の被保険者期間で対象となるか」「今後の認定の予定」「初回の入金見込みをいつ確認できるか」を聞きます。申請した日に入金される前提で、生活費の支払予定を組まないようにしましょう。
離職票が来ないときは、待ち続けなくてよい
会社へ離職票の交付を希望すると伝えているのに届かない場合は、まず手続きの状況を確認します。厚生労働省は、会社が手続きをしない、督促しても届かない場合に、本人確認書類や退職を確認できる書類を持ち、管轄のハローワークへ早めに相談するよう案内しています。
「発行予定はいつか」「郵送か別の交付方法か」「送付先に間違いはないか」を会社へ確認すると、次の問い合わせに使えます。会社と連絡がつかない事情があるなら、その事情も窓口へ伝えてください。
窓口への相談文は、たとえば次の形です。実際の相談事例ではなく、準備に使える文例です。
「○月○日に退職し、離職票の交付を希望していますが、まだ届いていません。会社には○日に確認しました。今の状態で進められる手続きと、持参する書類を教えてください」
すぐ働けない場合は、受給期間の相談を分ける
基本手当の受給期間は原則、離職日の翌日から1年間です。その間に病気・けが・妊娠・出産・育児などで引き続き30日以上働けない場合、働けない日数に応じて受給期間を延長できる制度があります。延長は原則として最長3年間ですが、所定給付日数などによる例外があります。
これは「療養中も基本手当が自動で出る」という制度ではなく、受給できる期間を延ばす仕組みです。申請が遅いと所定給付日数を受けきれない場合もあるため、該当しそうなら理由や見込み期間を伝えて早めに確認してください。ハローワーク・受給期間の説明
働ける状態か分からない場合は、体調について主治医に相談しつつ、制度上必要な確認はハローワークへ。無理に「すぐ働ける」と申告するのではなく、今の状態をそのまま伝えます。
今月の家賃や生活費の不安は、別の窓口にも話せる
雇用保険の手続きとは別に、生活全般の困りごとは地域の自立相談支援機関が相談先になります。家計改善支援や利用できる制度などを一緒に考える窓口です。最寄りが分からなければ、市区町村へ問い合わせられます。厚生労働省・生活と家計の相談先
今日準備するのは、離職日、働ける状態か、書類が揃っているか、次の支払いで困る日。この4点です。相談先を分けるのは、困りごとを小さく見せるためではありません。雇用保険の判断を待つ間も、必要な生活の相談へつなぐためです。
制度確認日:2026年9月7日。一般的な案内です。受給資格・給付額・延長の可否は、年齢、加入期間、離職理由、現在の状態などを確認したうえで担当窓口が判断します。

